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経営随想 ―「後ろから読め」―
経営は「後ろから読め」。
本は前から読むが、経営は後ろから、将来の到達すべき<あるべき経営の姿>を描き、そこに到達するために“いま、何をなすべきか”を考え、策定し、実践する発想がセオリーである。
・あるべき姿を描けるか
単なる願望や、絵空事ではない。強烈な経営者の思い込みであり、理想であって、しかも冷徹かつ合理的なあるべき姿である。勿論、経営者がいまの経営実態(現状分析)を十分かつ詳細に把握していることが前提にある。
・演繹的発想と帰納的発想
演繹的発想は“あるべき論”で科学ではない、とする否定的意見をかつてはしばしば聞かされた。環境のスピードがこれほど速く、しかもダイナミックに変化する時代に、現状の問題解決型で、すなわち帰納的な発想で経営の舵取りはできないはずである。
・戦略発想の貧困
日本人は「農耕民族」だから、演繹的に発想することは不得手だ、と経営幹部はよく言い訳する。
業績が数期続けて低迷し、このままの事業構造の延長上に成長は描けないにもかかわらず、そのことを積極的に受け入れようとしない組織がなんと多いことか。
構造改革がテーマの討論の場でも、つい「前から読む」(帰納的発想)になり、経費節減や現場改善に発想が矮小化されてしまう。
・リスクを取らないリスク
「良い会社」(財務内容がしっかりしている会社)ほど臆病である。リスクを取ろうとしない。いまの経営環境は“リスクを取らないリスク”の選択の方が増してリスキーである。
経営は後ろから読めである。
【2004年12月21日】
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志賀 満/
主席経営コンサルタント
専門領域:経営戦略・中長期経営計画の策定・推進の指導。
収益構造の改革、事業再構築、企業の生き残り戦略などのテーマによる中堅・中小企業分野のコンサルティング実績多数。 |
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